JR北海道の駅名標 1 標準デザイン
今回紹介する駅名標は、JR北海道の標準的な駅名標です。駅名標の分類にあたっては、標準デザインとここが違う~ということを一つの基準としているわけですが、まずはその「標準デザイン」について書いていこうと思います。
ちなみにここでいう「標準」とは、私が勝手に分類した中での「標準」です。誤りがある可能性がありますので、ご了承ください。また、事業者への問い合わせは、本来の業務の妨げとなりますのでお控えください。なお、今回の分類では、基本的に駅名標の「枠」に関しては分類していません。
こちらが、現在のJR北海道標準デザインの駅名標です。JR北海道に駅ナンバリングが導入された、2007年前後から設置が開始されたものだと思われます。駅ナンバリング導入に合わせて、JR北海道発足直後から設置されていた老朽化した駅名標を置き換える意味があったのでしょう。ちなみに花咲線など、駅ナンバリングが導入されなかった路線にも、多くの駅で設置されています。
フォントは新ゴBとHelvetica、基本的なデザインは開業直後からの標準的なデザインとほぼ同じとなっています。
全道の広い範囲の駅に設置されています。特に、千歳線や函館本線札幌~小樽間は多くの駅でこのタイプが設置されています。ちなみに留萌本線など、このタイプの駅名標がほとんど設置されていない路線もあります。
ちなみに、JR北海道は2019年に恵庭駅と長都駅の2駅に「副駅名称」を導入しました。その際に発表されたプレスリリースに掲載されている、両駅駅名標の「イメージ図」も、このタイプのものです。のちに発表された手稲駅のイメージ図とは異なり、この両駅は実際に設置されている駅名標と全く同じデザイン・レイアウトのイメージ図が掲載されていることが、私にとっては非常に興味深いところです。
標準的なデザインについて特にコメントすることはありませんね・・・少し時代遅れなきがするものの、とても良いデザインだと思います。駅ナンバリングは初めから印刷済み、小樽築港などの長い駅名は、圧縮されて長体となっていますね。
日本国内でも数少ないひらがなの駅名です。「ほしみ」のひらがなが2つ並んでいることが特徴的です。この駅は吊り下げ式の駅名標が面白いのですが・・・それを紹介するまではかなり時間がかかりそうです。 札幌市内の駅であることから、右上には「札」の表記があります。
駅名標の「日焼け」
この駅名標の最大の特徴として、「日焼けする」という特徴が挙げられます。日光によって駅名標の文字が薄くなってしまうんですね。乗客にとっても駅名が認識しづらく、このタイプの大きな欠点です。
石北本線 相内駅。同じ駅名標の表と裏です。1枚目が、完全に日光の影響を受けています。
藤原道長 (@ 相内駅 in 北見市, 北海道) https://t.co/OeSBudW9gc pic.twitter.com/HIU39ZpPLm
— とらびあの泉@ほっかいどう (@Traveling_CYR) 2020年2月25日
現在の相内駅は、日焼けの影響を受けた面のみが上の方の写真のように、新しいものに交換されています。
このような駅名標は、相内のようにすでに取り替えられた駅もあります。白老やニセコなど、同じデザインのものに交換された駅もあれば、宗谷線や、相内をはじめとした石北線の駅など、別のデザインに交換された駅もあります。しかし2020年2月現在、まだ交換されずに残っている駅も多くあります。
逆にいうと、交換された駅では、せっかく取り替えた駅名標がわずか10年程度で寿命を迎えてしまったというわけで、かなり不運な駅名標と言えます。個人的にも、デザインは良いのに薄くなって読みにくい駅名標を見るたびにがっかりします・・・
今後はこのようなことがないようにしてもらいたいですね。
以上、標準デザインの駅名標についてでしt・・・と言いたいところですが、このデザインの駅名標にもちょっとした沼が存在していまして。次回は「分岐駅」の表記について取り上げたいと思います。