もみじの研究ノート

駅名標の奥深い世界へようこそ。

大通駅のサインが更新されました 1

ついに大通駅コンコースに「新ゴ」が

昨日(3/10)より、大通駅の東西線ホームの壁面、柱に設置されているサインが更新され始めました。今日(3/11)午後の時点で、東西線ホームの全て、南北線ホームの半分ほど、南北線ホーム中央の連絡通路の一部のサインが交換されています。

昨年1月ごろ、すすきの駅に初めて登場した「新ゴ」を使用し、ほとんどのサインに四ヶ国語表記を取り入れた現行のサイン。それがいよいよ大通駅にも本格的にやってきたのです。

 

札幌市交通事業経営計画

www.city.sapporo.jp

札幌市では、地下鉄・路面電車の計画的な経営を目指し、「札幌市交通事業経営計画」を策定しています。そのうち、市民や札幌市を訪れる全ての方が利用しやすい公共交通を実現するため、「案内表示等の多言語化」が主な取り組みに位置付けられています。今回のサインの交換はその一環です。

 

柱用路線図

今回初めて設置されたサインの一つが、柱に設置された路線図です。営団地下鉄などでは何十年も前から設置されてきましたが、札幌にはこれまで一切ありませんでした。そもそもホームに路線図がない駅もあり、近年ホームドアに設置された路線図も、野良サインのようなデザインで、見やすいとは言い難いものでした。今回、南北線東西線の各ホームに3枚ずつ設置され、サインはしっかりとデザインされたものが導入されました。

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大通駅 南北線1番ホーム

初めての試みとして、とても良いデザインだと思います。ただ、左上の「1」表示が妙に細長いこと、「すすきの、中島公園真駒内方面」となぜか「・」出なく「、」であることなど、気になることはいろいろあります。

また、路線図の「線」外国語表記が離れすぎていることも気になります。南北線ホームの柱は曲線を描いているというのも考慮し、路線図の中央部に「線」を持ってきて、左に日本語、右に多言語、というようにした方が見やすかったのでは、と感じます。また、全てのサインが「下から上」へ駅名を配置しています。重力と逆の向きに駅名が並べられていることに対して、ちょっと違和感を感じるところです。「上から下」に統一した方が良かったのではと個人的には思います。多分感じ方に個人差はあると思います。

いろいろ書きましたが、今までの路線図よりはずっと良いデザインであることは確かです。

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こちらは東西線。こちらは平らな面に設置されています。のりかえ路線が「南北線」「東豊線」と書いてありますが、「〇〇線のりかえ」などとせずに言い切っているのは、このサインに見られる特徴です。

(なんか西11丁目駅の駅ナンバリングがずれていますが、見なかったことにしておきます)

 

のりば案内

ここでは、「ホーム」に設置されているのりば案内を取り上げます。

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南北線1番ホーム。旧サインの様式を受け継いでいます。なんか「中島公園方面」と見えてしまうので「方面」のウエイトやサイズを変えた方が良かったような気もします。

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正直上のサインと比べるものではないような気がするんですが、一応紹介。旧サインの表示を受け継いでおり、東西線ホームの壁面のりばサイン。隣にある「のりかえ」のサインと統一されています。南北線東西線でまったく表示が異なりますが、それぞれその場に合ったサインだと思います。

 

のりかえ案内

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のりかえ案内は、ほとんどのサインが「それほど変わっていない」という感じです。その代わり、今までの札幌市のように「以前のサインの悪いところもそのまま引き継ぐ」ということは少なく、それぞれ細かな改良が加えられているような印象を受けました。上の写真のサインには、今までなかった「すすきの」の表記が加えられています。南北線で特に乗降客が多い駅は「さっぽろ・大通・すすきの」であり、この3駅を入れるのは良い変化です。下のエレベータの表記は文章となっていますが、以前より少しスッキリとわかりやすくなった気はします。階段を使う利用客とエレベーターを使う利用客で動線が分かれる駅で、サインのデザインをどうするかは悩ましいことです。

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このサイン(写真左側)は今回最大のミスサインです。貼る場所を間違えたのでは? と感じます。まず「のりかえ」の欄に「西改札口」が含まれています。それは「出口」でしょ!!と言いたいところです。出口は黄色という基本中の基本も守られていませんし。また、東西線の矢印が間違っています。「右下」が正しい向きです。

あと、今回のサインは出口を「改札口」と表現しているものが多いです。今まで通り「出口」で良いのでは?と感じます。「改札口」という表現はどちらかというと「駅に入る」という意味が強いと思います。出札→改札→集札という流れから考えてもそうですし。

 

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東西線ホームの標準的なのりかえ案内サイン。「すすきの」の表現が入ったことが特徴です。これまで年代が様々であったのりかえサインが、一気に統一されました。ちなみに、横に見える「女性と子供の安心車両」も張り替えられています。これまでテープの跡で汚かった柱も、きれいになりました。

 

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東西線のホームに貼られている2枚のサイン。1枚目(上)のサインは、「エスカレーターに乗る」のか、「ホームのさらに先に進む」のか、判断が難しいです。(ちなみに「エスカレーターに乗る」が正解です)

周りのサインを見ることで判断できますが、ここは人通りも多く、簡単には立ち止まることはできません。旧サインの表示もこうなっており、今回1枚目(上)のサインの矢印を「左上」に訂正しなかったのは残念です。

 

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このサインには感動しました。青色・黄色の階段をこれほどわかりやすく案内するサインは、今まで札幌にはなかったので。これはすごい!と思いました。

ちなみに旧サインは旧ピクトグラムのサインでは珍しく、白地のサインでした。かつて麻生方面「は西出口です」と書いてあったようです。

ただ・・・

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この矢印だと、このように捉えてしまう人も多いのではないかな、と感じます。このエスカレータを上がると、たどり着くのは真駒内方面のホームです。これは惜しいところです。

 

お疲れ様でした。今回は一旦ここまでとします。