もみじの研究ノート

駅名標の奥深い世界へようこそ。

大通駅のサインが更新されました 5

今回も大通駅の悪いサインを紹介します。ご了承の上お読みください。なお、悪い悪いだけ言っていてもカッコ悪いので、自分なりにどのようなサインがよいか、改善策を考えてみる記事も出したいなと考えています。

 

西側・駅構内

今回は駅構内(改札内)に入ります。今のところ筐体ごと更新されているのは南北線麻生方面の連絡通路、つまり西側のみです。

 

矢印に従わない昇降表示!?

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なんとなんとなんとなんと、この黒サインで必ず採用されてきた「矢印に従って昇降願います」が採用されませんでした。この場所に従来あった「階段左側通行」をそのまま継承、上方向は黄色としていた色使いもありません。個人的にはこちらも東西線の伝統的な表現であり、継承はうれしいですが、なぜ統一しないのか疑問が残ります。

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まったく同じ表現を2つ横に並べているのも感心しません。上下の矢印くらいつけなかったんですかね。

 

サインマニュアルが適当なせいで

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この横に長いサイン、見た目どうなんですかねぇって気もしますが、まあいいとします。で、英語がFのみ大文字となっています。これはほんとまちまちで、これは業者ではなくサインマニュアルに問題がある気がするんですよね。

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札幌市営地下鉄のサインマニュアル。tiket gateとfare adjustment machineがすべて小文字で掲載されている。

このようなガバガバサインマニュアルを制定するから、業者は困ってFもAもMも大文字にしたり、Fだけ大文字にしたりするのです。ちゃんとサインマニュアルにどこを大文字にするのか決めておくべきなのです。

 

「・」は英語ですか?

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大通駅でも特に人通りが多いこのエリア、以前より少し小さめのサインが設置されました。しかし表記内容が・・・南北線 東西線 東豊線と並んでいた方が自然ですし、南北線東豊線は「連絡通路」の表記があったり、大きさに差がついていてもよかったです。さらに、英語表記に「・」がつくカッコ悪いサインが導入されました。英語表記はそもそも「Namboku Line for Makomanai」が自然です。そして「・」はどう考えても日本語。今回のサイン更新は「情報の多言語化」が目的です。このような洗練されていない英語でいいんでしょうか。

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長い看板ですから、麻生方面には「さっぽろ」が欲しいです。いずれにせよ奥にある「南北線」の非電照サインとの整合性も取れていませんし、非電照サインはいらなかったのでは とも思います。サイン計画がうまくいっていないのです。

 

西「出口」

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今回のサイン更新から、降車客用サインの「出口」は「改札口」になりました。しかしこのサインには「出口」が残っています。結果として両者が混在している状況です。さらに「大通西4丁目」とありますが、文字の大きさも表示内容も、何とも中途半端と感じます。改札口は確かに大通西4丁目にありますけど、大通西4丁目そのものへは南北線にある「北改札口」のほうが便利です。

 

To Asabu

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To Asabuと書かれたのはこの1カ所だけで見かけました。うーん担当した人が違うんでしょうかね。

 

宮沢方面

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ここも従来のサインよりやや小さめのサインが、内容そのままに更新されました。中国語に「宮澤」とありますが、「之」が抜けていますね。今回のサイン更新は中国語にもミスが多いです。おそらく韓国語も完ぺきではないのでしょう。

 

 

 細かく見てみると

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「・」だったり「 , 」だったり、中国語にも「・」があったりなかったり。そうそう中国語の「方面」って「方向」とどちらが正しいんですかね? 少なくとも大通駅の周りのサインは全て「方向」でしたよ? と思ったら、サインマニュアルには「方面」ってなってるし。

 

まあ細かいミスは置いておくにしても、「多言語表記の充実」を第一の目的としながらこの有様は本当に残念です。市民の税金がこんなことに使われているのかと、元札幌市民の私は悲しくなります。もちろん市民もこんな細かいところには気づきませんが、明るみになれば怒る人は多いと思います。

札幌市交通局は2022年度までに、全ての駅のサインを四ヶ国語化するようです。二度とこんなことは繰り返して欲しくないなと思います。