JR北海道のマジキチ自動放送というものがあります。鉄道ファン以外にも知られた存在であり、日本で有数の知名度のある自動放送といえるでしょう。2013年に投稿された動画らしいので、もう11年経ったことになります。
放送内容
急ブレーキを使用することがありますので、お立ちの際は手すりなどにおつかまりください。
皆様おはようございます。今日もJR北海道をご利用くださいましてありがとうございます。
まもなく、出口は右側です。
お降りの際は、足元にお気をつけください。
この列車には、優先席がありますので、座席を必要とされるお客様に席をお譲りください。
特に、お子様連れのお客様は手を離さずにお降りください。
携帯電話は、優先席付近では電源をお切り頂き、それ以外の場所では、マナーモードに設定の上通話はおやめください。
左側です。
次は、発寒中央へおいでのお客様はご乗車、ありがとうございます。
桑園へおいでのお客様と、なお、隣の桑園で再度、千歳線 お降りのお客様は、忘れ物の無いようお支度ください。札幌に到着致します。
普通列車、終着、どちら様も江別に到着致します。ありがとうございました。お気をつけください。岩見沢に到着致します。
札幌まで、普通列車です。
いしかりライナーとなり途中琴似と手稲から学園都市線、稲積公園へおいでのお客様は手稲からはつり革や小樽に到着致します。
野幌と江別から苗穂へおいでのお客様と森林公園へおいでのお客様は、高砂へおいでのお客様は江別からは滝川に到着致します。
江別までの各駅と厚別へおいでのお客様は手稲に到着いたします。ほしみに到着いたします。
快速ニセコライナー、小樽の順に停まります。
小樽からは朝里へおいでのお客様はおよそ2分で倶知安に到着いたします。
小樽まで稲穂へおいでのお客様は区間快速列車、席を離れる際は貴重品や手回り品に千歳線直通、携帯電話をお持ちのお客様、新千歳空港へおいでのお客様は石勝線の苫小牧方面のご乗車ください。
新千歳空港へおいでのお客様と千歳に到着いたします。
苫小牧方面においでのお客様とおいでのお客様は新千歳空港へは参りませんので新千歳空港に到着いたします。
室蘭線早来方面へおいでのお客様は苫小牧に到着いたします。電源をお切りください。函館線直通苫小牧方面へおいでのお客様と苫小牧方面へおいでのお客様は学園都市線直通、小樽方面へおいでのお客様は臨時快速、
この列車は、回送列車です。ご乗車になれません。
只今、お客様のボタン操作でドアの開閉ができます。ボタンを押すと、ドアが開きます。お乗りになりましたら、しゃ
緑色は個人的おもしろポイントです。
車内放送の簡略化
さて、2024年3月、札幌圏と特急列車の自動放送は大きな変化がありました。挨拶や自社線の乗り換え放送をしなくなるなどの大幅な簡略化が行われ、様々なパーツが姿を消したのです。大変残念なわけですが、ここでとある疑問が生まれます。
あれ?これ、マジキチ自動放送の内容ほぼ消えてるんじゃね???
さて、どうなっているでしょうか。一つずつ見てみましょう。
なお、ここでいう「初期放送」とは、かつて各駅の発車時刻や乗り換え列車の時刻まで案内していたころの放送です。初期放送パーツもいくつか登場していますが、今回あまり詳しい調査はできていません。ご了承ください。いつか時間があればやります。
各パーツの残存状況
【消滅】急ブレーキを使用することがありますので
2024年3月消滅。急停車することが~に表現が変わりました。JR東日本と同じ表現ですねぇ。
【更新】お立ちの際は手すりなどにおつかまりください
2024年3月より、特急列車では同一文面で録り直されています。
【消滅】皆様、おはようございます。
2024年3月消滅。少なくとも特急では、挨拶はなくなったらしいです。ホームライナーで残ってるかどうかって感じですね。
【消滅】今日も
2024年3月消滅。オレは今日が初めてだぞ!というクレームが来たのでしょうか。
【残存】JR北海道をご利用くださいましてありがとうございます
初めての残存です。
【残存】まもなく
残存。普通列車用と特急列車・731系用の2種類があることが特徴です。
【復活】出口は右側です
出口は右側駅ですね。2017年2月ごろ消滅、2024年3月復活。ダイヤ改正前からH100で確認されていましたが、「ホームは」→「出口は」に戻りました。どっちが分かりやすいんでしょうねこれ。懸念点としては、特にワンマン列車の場合、車両の後ろ側と勘違いするといった可能性がありました。それを直したかったんでしょうかね。なお、特急列車では「出口は」と一貫しています。
【更新】お降りの際は、足元にお気をつけください。
2024年3月更新。前のパーツが「列車とホームの間が、広く開いているところがありますので」となったことから、こちらも「お降りの際は足元に、お気を付けください」にパーツが更新されました。
【残存】この列車には、優先席がありますので、座席を必要とされるお客様に席をお譲りください。
奇跡的な残存といってもいいのではないでしょうか。席を譲るのは変わらないですからね。社会がヘルプマークが~とか言うように求められたら変わるかも。
【消滅】特に、お子様連れのお客様は手を離さずにお降りください。
2024年3月消滅。札幌到着前定番の放送でした。これまでのJR北海道は「家族で楽しい旅をする」という想定で放送が組み立てられている部分がありました。エスカレーターでも「お子様連れの方は、手をつないで」と流れる駅がありますよね。その想定が今回消滅。いい放送だったのに。少子化?
【消滅】携帯電話は、優先席付近では電源をお切り頂き、それ以外の場所では、マナーモードに設定の上、通話はおやめください。
2016年3月消滅。時代の流れですね。
【更新】左側です
これ実は更新されています。この時はちょっと元気のない左側です…でしたが、いつからかもうちょっと元気のよいパーツになっています。2017年にホームはと共に更新された説が濃厚ですが、間違ってるかもしれません。しかしこれ、右側はそのまま。結果として音質にも差が出ていたのが、印象的でした。
【残存】次は
次は、も何パターンかあるような気がするんですが、今回はスルーします。少なくとも、「次は、およそ3分で、終着、新千歳空港、新千歳空港です」の次は、は絶対違うような気がします。
【消滅】発寒中央へおいでのお客様は
2024年3月消滅。この類の放送はすべて消滅しました。この動画こればっかりなので、消滅祭りですよ。この放送は小樽→新千歳空港の手稲到着前で流れたものですね。
【消滅】ご乗車、ありがとうございます。
2024年3月消滅。すべて「JR北海道を~」に統一されました。細かい配慮が聞いた放送だったのに、あ~あ。
【消滅】桑園へおいでのお客様と
2024年3月消滅。これは小樽行きエアポートの札幌到着前名物でした。何度も聞きましたよ。どの乗り換え放送よりも、まず最初に桑園なんですよね。
【消滅】なお、隣の桑園で再度、
な に こ れ
隣の桑園で再度乗り換えるものって何があります? 快速で琴似→普通で桑園→八軒みたいな?
【残存】千歳線
意外にも今回路線名はなくなりませんでした。
【消滅】お降りのお客様は、忘れ物の無いようお支度ください。
2024年3月で消滅した「お支度」は加藤純子さんの時代からJR北海道の名物でした。しかしこの文面、どこで使っていたんでしたっけ?特急?
【残存】札幌に到着致します。
定番の放送。これは残っています。普通列車用と特急列車・731系用でパーツが異なる放送の一つです。
【残存】普通列車、終着
この2つもJR北海道を形作る重要な放送。残っています。JR北海道、終着へのこだわりはちゃんと持ってると思います。
【消滅】どちら様も
消滅?です。快速エアポートの札幌到着前で「どちら様も、忘れ物のないようお支度ください。チケットホルダーをご利用のお客様は、きっぷの取り忘れにもご注意ください。」って言ってましたっけ。
【残存】江別に到着致します。
ここ面白いですよね。これらの放送は問題なく残っています。
【残存】ありがとうございました。
これは今も普通に使っています。
【残存】お気をつけください。
貴重品や手回り品に、などで残っています。が、録り直されたものもあります。前と比べると減ったような気がしないでもありません。
【残存】岩見沢に到着致します。
これらの放送は問題なく残っています。おう、まだまだ残ってるじゃん。
【消滅】札幌まで、普通列車です。
これは時刻を言ってた頃に使っていた初期の言い回しで、2010年頃?に「札幌まで、普通列車で、各駅に停まります」に変更されました。
【消滅】いしかりライナーとなり
いしかりライナーとなってくださいよ~~ねぇ。
【消滅】途中
これはいしかりライナーとともに消滅したと思われます。
【復活?】琴似と手稲から
快速エアポートが区間快速的な運転をするようになり、復活したはずです。
【残存】学園都市線
琴似と手稲から学園都市線。この放送こういうところが絶妙に面白いんですよね。
【消滅】稲積公園へおいでのお客様は
2024年3月消滅。琴似到着前に流れたものですね。
【復活】手稲からは
2024年3月復活。この復活は聞いてて面白かったです。イントネーションもいい感じのパーツです。
【消滅】つり革や
2024年3月消滅。マジキチ自動放送のメインともいえるこのパーツですが、「揺れることがありますので」の消滅と合わせて聞けなくなっています。
【残存】小樽に到着致します。
これは残りましたが「小樽より先へおいでのお客様は」が消えたのが残念すぎです。旅情がない。
【消滅】野幌と江別から
いしかりライナーとともに消滅した放送です。ちなみにこの「と」は区間快速エアポートに引き継がれているんですよね。
【消滅】苗穂へおいでのお客様と
2024年3月消滅。いしかりライナーのほか、深夜の白石停車エアポートで聞けたと思われます。
【消滅】森林公園へおいでのお客様は
【消滅】高砂へおいでのお客様は
【消滅】江別からは
普通列車となり、各駅に停まりますってやつですね。
【残存】滝川に到着致します。
とはいえ、聞ける機会が深夜のみになってしまいました。
【消滅】江別までの各駅と
【消滅】厚別へおいでのお客様は
大麻到着前に流れていました。
【残存】手稲に到着いたします。
【残存】ほしみに到着いたします。
【残存】快速ニセコライナー
【消滅?】小樽の順に停まります。
2024年3月でおそらく消滅と思われます。快速ニセコライナーのみで使用されるパーツですよねこれ。
【消滅?】小樽からは
こちらも2024年3月でおそらく消滅と思われます。快速ニセコライナーってこれまでは小樽から普通だったんですけど、今回全区間快速扱いに変更された可能性が高いです。だれか見てきて~
【消滅】朝里へおいでのお客様は
【消滅】およそ2分で
さて、第二の山場ですね。近年新千歳空港や函館で「およそ〇分」の案内が復活していましたが、2分というのはなく、下車作者を悩ませていました。
【残存】倶知安に到着いたします。
聞きたいなこれ。札幌民憧れの放送です。
【消滅?】小樽まで
小樽まで、普通列車で、のためのパーツですかね?
【消滅】稲穂へおいでのお客様は
2024年3月消滅。小樽築港到着前に流れるものです。
【消滅】区間快速列車
これはなんですかね、初期にあった「あとから来ます、普通列車にお乗り換えください」関連ですかね? 2017年ごろにあった札幌駅の「駅の電光掲示板で」と同じパーツのように聞こえるのも謎です。
【残存】席を離れる際は貴重品や手回り品に
JR北海道の気遣い放送。こういうのがいいんですよね。今回残存しています。
【残存】千歳線直通
千歳線直通携帯電話。こちらは残存です。
【消滅?】携帯電話をお持ちのお客様
これ特急列車でよく聞くパーツと同じなんですかね?いま残存しているのでしょうか、調査が必要です。
【残存】新千歳空港へおいでのお客様は
終着まで、ご乗車ください。ってやつであってるんですよね。とするとこれは残っています。
【消滅】石勝線の
2024年3月消滅。「石勝線の、普通列車は」という特徴的な放送、今回消え去りました。
【消滅】苫小牧方面の
2024年3月消滅。千歳到着前に「苫小牧方面の、普通列車と」が流れていました。これ今こそ必要な放送だと思うんですけどね。
【残存】ご乗車ください。
終着まで、ご乗車ください。のアレです。残っています。
【消滅】新千歳空港へおいでのお客様と
2024年3月消滅。と思われます。
【残存】千歳に到着いたします。
マジキチ自動放送、ツッコミどころの部分です。運転手と一緒にお降りください、的な?
【消滅】苫小牧方面においでのお客様と
【消滅】おいでのお客様は
ここで区切ってるものも録ってあるんですね。
【残存】新千歳空港へは参りませんので
これは今回言う回数増えたらしいです。珍しい珍しい。
【更新】新千歳空港に到着いたします。
2024年3月更新。全面的に録り直されました。
【消滅】室蘭線早来方面へおいでのお客様は
初期放送と思われます。これよかったんですけどね。逆に737系では放送があるようです。なんでだよ。(やっぱり車掌の有無なんですかね)
【残存】苫小牧に到着いたします。
なお日中は聞けなくなりました。
【消滅】電源をお切りください。
お前が電源を切れってやつですね。しかしこれ謎パーツで「電源をお切りいただき」ではないんですよね。どこで使ってたんでしょう。
【残存】函館線直通
ほぼ道内唯一、直通運転の概念がある放送。って言ってたら、千歳発室蘭行きで直通放送が流れてるらしいんですって?
【消滅】苫小牧方面へおいでのお客様と苫小牧方面へおいでのお客様は
これは初期放送ですかね。中期からは「苫小牧方面と」となっていたので。
【消滅】学園都市線直通
かつてはあいの里公園行き普通列車で、晩年は石狩当別行きのエアポートで流れていたはずです。
【消滅】小樽方面へおいでのお客様は
これも初期放送ですかね。そういえばかつて、ほしみ行きの手稲到着前に、小樽方面は(ほしみではなく)手稲で乗り換えを~みたいな放送があったんですよね。それ?
【残存】臨時快速
ただし北広島臨時快速では今のところ流れません。ROMそろそろ作りました?
【残存】この列車は、回送列車です。ご乗車になれません。
残ってるはずです。変わってなければ。
【消滅】只今、お客様のボタン操作でドアの開閉ができます。
もう2代前の放送になりました。懐かしいですね。
【消滅】ボタンを押すと、ドアが開きます。お乗りになりましたら、しゃ
しゃっ。ここで放送が終わります。
どのくらい現存しているか
さて、改めて現存するパーツをまとめると、以下のようになります。更新パーツを下線、現存パーツを太字にしています。
急ブレーキを使用することがありますので、お立ちの際は手すりなどにおつかまりください。
皆様おはようございます。今日もJR北海道をご利用くださいましてありがとうございます。
まもなく、出口は右側です。
お降りの際は、足元にお気をつけください。
この列車には、優先席がありますので、座席を必要とされるお客様に席をお譲りください。
特に、お子様連れのお客様は手を離さずにお降りください。
携帯電話は、優先席付近では電源をお切り頂き、それ以外の場所では、マナーモードに設定の上通話はおやめください。
左側です。
次は、発寒中央へおいでのお客様はご乗車、ありがとうございます。
桑園へおいでのお客様と、なお、隣の桑園で再度、千歳線 お降りのお客様は、忘れ物の無いようお支度ください。札幌に到着致します。
普通列車、終着、どちら様も江別に到着致します。ありがとうございました。お気をつけください。岩見沢に到着致します。
札幌まで、普通列車です。
いしかりライナーとなり途中琴似と手稲から学園都市線、稲積公園へおいでのお客様は手稲からはつり革や小樽に到着致します。
野幌と江別から苗穂へおいでのお客様と森林公園へおいでのお客様は、高砂へおいでのお客様は江別からは滝川に到着致します。
江別までの各駅と厚別へおいでのお客様は手稲に到着いたします。ほしみに到着いたします。
快速ニセコライナー、小樽の順に停まります。
小樽からは朝里へおいでのお客様はおよそ2分で倶知安に到着いたします。
小樽まで稲穂へおいでのお客様は区間快速列車、席を離れる際は貴重品や手回り品に千歳線直通、携帯電話をお持ちのお客様、新千歳空港へおいでのお客様は石勝線の苫小牧方面のご乗車ください。
新千歳空港へおいでのお客様と千歳に到着いたします。
苫小牧方面においでのお客様とおいでのお客様は新千歳空港へは参りませんので新千歳空港に到着いたします。
室蘭線早来方面へおいでのお客様は苫小牧に到着いたします。電源をお切りください。函館線直通苫小牧方面へおいでのお客様と苫小牧方面へおいでのお客様は学園都市線直通、小樽方面へおいでのお客様は臨時快速、
この列車は、回送列車です。ご乗車になれません。
只今、お客様のボタン操作でドアの開閉ができます。ボタンを押すと、ドアが開きます。お乗りになりましたら、しゃ
残存率は半分程度?
いや~だいぶ減りましたね。初期放送もまぁまぁありますが、2024年3月の「〇〇へ、おいでのお客様は」の消滅が追い打ちをかけています。一方、「終着、〇〇に到着致します」はかなり残っていることも分かります。
今回の放送更新、使うパーツを減らすのは全面更新の前触れか?といううわさも出ています。しかし、終着〇〇をすべて残しているあたり、必ずしもそうでもなさそうです。
一方、かつての札幌駅ではスーパーカムイが登場して間もなく放送更新が入っており、再収録されたからと言って油断ができるわけでもありません。さて、どうなっていくでしょうか。