もみじの研究ノート

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大通駅のサインが更新されました 3

サイン更新が進む大通駅

久しぶりに大通駅の話題を。現在改札外コンコースに旧サインがまとまって残る唯一の駅となっている大通駅では、2021年1月時点で壁面サインの更新が完了し、一部では吊り下げサインの更新も始まっています。今回はそのうち、まだ紹介していない連絡通路、東豊線エリアの壁面サインと、東西線西側の吊り下げサインについて取り上げようと思います。この記事で紹介する写真は、全て2020年3月下旬に撮影したものです。

 

連絡通路の新しいサイン

ほぼ一年越しの紹介です。南北線で「後部中央の連絡通路」(ホーム中央?どっちでしょう)と紹介されるエリアを紹介します。南北線から東豊線に乗り換えるような視点でお伝えしていこうと思います。 

 

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南北線麻生方面側連絡通路にある階段のサイン。以前は「西出口 西出口」と楷書体で表記され、古臭い大通駅でも特に古臭いエリアとなっていました。今回は「西改札口」と表記された多言語のものに更新。野良サインの公式化とも言えます。以前も書きましたが、なぜ一般的な「出口」ではなく「改札口」と表記したのかは謎です。自動改札機を通る「改札口」と地上へ出る「出口」を区別したかったのでしょうか。

 

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東西線ホームへの階段付近に設置されたサイン。東西線開業の頃に設置されたと思われる旧サインの様式を受け継いでいます。この機会に東豊線と同じデザインに統一すれば良いと思うのですが、行われませんでした。結果として、同じようなことを案内するサインにも、デザインが引き続き2種類存在しています。

 

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南北線真駒内方面→東西線への階段付近に設置されたエレベーター案内。今回の更新でも結局矢印による詳細案内と文章案内、ただの矢印だけの案内が混在しています。特に矢印だけのサインはエレベーター番号の記載もなく、「公式野良サイン」ともいえるものです。もっとわかりやすい方法はなかったのでしょうか・・・

 

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南北線真駒内方面→東西線への階段付近に設置されたのりかえ案内。新たに「200m」という距離表示が追加されました。全ての表示にきっちり追加されたわけではないのが残念ですが、良い配慮です。奥には旧デザインを元にしたUターンサインがあります。

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このサインは以前典型的な野良サインでしたが、今回「公式化」が行われました。野良サインはもともとのサインでは不十分な時に設置されるサインですので、乗客が真に求めている表示と言えます。野良サイン自体が悪いわけではないんですね。一定の時間が経過したらこのように「公式化」することが大切なのです。

 

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ただこのように、野良サインを何も考えずに公式化するのは良くありません。なぜ「東豊線」だけ書かれて南北線東西線がないのか。なぜ「化粧室」が書かれてその他の出口・駅事務室などの案内はないのか。「東豊線」と「化粧室」が微妙に離れている必要はあったのか。こういうことをよく検討しないと、ただのデザインの良い「公式野良サイン」になります。

 

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エレベーターの案内は以前より分かりやすくなりました。左側の「化粧室」は、野良サインを公式化したものです。

 

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東豊線方面への階段。かつては丸ゴシックによる野良サインと公式サインの中間のような看板がありましたが、公式と同じデザインになりました。上に「のりば」などの表示をつけてデザインを統一しても良かったと思います。

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東豊線のりばへの階段付近に設置されている路線図。いわゆる「営団型」で、東豊線開業の頃全国各地へマニュアルが無償配布された、営団地下鉄のサインシステムにかなり似ています。本家の営団なき今、その雰囲気を感じ取れる貴重なサインでしたが、今回更新されました。ゴシック4550がなくなってしまった悲しさ、デザインが継承された嬉しさ、両方あります。ちなみに2021年1月現在も旧型サインが1ヶ所残っており、これから末長く残るのかどうか注目されました。が、2021年3月時点で新型に置き換わっていました。残念・・・

 

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大都会の秘境、大通駅東豊線北改札口付近にあるエレベーターサイン。さっぽろ・栄町方面にエレベーター番号がないのはなぜ・・・ すぐ近くにあるからいいでしょうともなりますが、なぜ統一しないんでしょうか。

 

ホーム案内板 

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今回のサイン更新の最大の目玉はこの「ホーム案内板」です。これは2020年3月下旬の設置直後で、まだ完成していない時のもの。今後数年かけて全駅に設置していくとのことです。

個人的に気になるのは、上部の「駅名標」部分。駅ナンバリングや漢字部分を中央に持って来るべきだったのではと思います。また、(おおどおり)はとてもカッコ悪い。駅名標はその駅のシンボルなのだから、業務的に書き記すのではなく、洗練されたデザインであってほしいです。

 

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東豊線ホームののりかえサイン。南北線東西線のイラストが逆になっていることで有名(?)なサインもありましたが、交換されました。南北線付近の連絡通路にある距離表示があっても良かったかもしれません。

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東豊線付近に設置された壁面の新サインは、旧サインの上から貼られたものもあります。

 

壁面のサインはいったんここまで。次回からは吊り下げサインを取り上げていきます。