もみじの研究ノート

駅名標の奥深い世界へようこそ。

JR北海道のミニ時刻表を比較してみた 学園都市線編

「名刺サイズ版 各駅時刻表」

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懐かしの時刻表

かつてJR北海道では札幌圏を中心に、各駅の時刻表を配布していました。上の様式からフォントなどの変更を経て、残念ながら2018年3月16日をもって配布を終了。水色の統一されたフォーマットで、皆さんも一度は目にしたことがあると思います。私は熱心に集めていた時期がありました。

私の家のコレクションを整理していると、おびただしい数の時刻表が出てきました。その数はなんと100枚以上。時期の違いはあるといえ、私も本気で集めていた時代があるんだなぁと改めて感じました。今はすっかりなくなってしまった趣味です。

さて、そのコレクションを見ていると、各駅でちょっとずつ表記が違うんですよね。これって詳しく調べてみたら、なかなか「沼」じゃね?ってことで、ちょっと調べてみました。そしたらなかなか大変なことに。今回はまだマシな路線として学園都市線を特集します。

今回、2013年のものを研究対象にします。なお、閲覧した資料は基本的に手元のものではなく、アーカイブサイトに残っていたものです。こちら

学園都市線の時刻表を比較する

ご存じの通り学園都市線は多線との乗り入れが少ないシンプルな路線です。なのでそんな取り上げることもないでしょと思ったら、案外いろいろありました。今回は学園都市線札幌~北海道医療大学間の各駅時刻表を比較します。

駅名表記

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八軒駅発車時刻表】の部分。八軒~拓北間の全駅で、文 字 間 に 若 干 の 隙 間 が 開 い て い ま す 。他路線では見られない特徴です。

改正時期の表記

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新琴似、太平、あいの里教育大石狩太美石狩当別北海道医療大学の各駅では方面表記の右横に。八軒、新川、百合が原、篠路、拓北、あいの里公園では駅名表記の上に記載されています。すべて「H24.10.27改正」で統一されています。

行先凡例

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新川のみ駅名表記の右側と下部が混在しています。北海道医療大学は行き先表記を省略していないため、表記がありません。

北海道医療大学以外の駅の省略表記について、新千歳空港行きが札幌・桑園のみ「空」となっている以外は、全て「札」「千」「新空」「公」「当」「医」「月」「浦」「新十」に統一されています。

種別凡例

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桑園~石狩当別間の全駅で「札幌から快速」は「青」となっています。(学園都市線は単純なのですが、この後函館線で大変なことになります)

新十津川方面の案内

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学園都市線の大きな特徴が、新十津川方面への乗り継ぎ案内です。新川~あいの里公園駅の各駅で見られます。なぜか八軒と石狩太美にはありません。

駅の電話番号

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学園都市線には業務委託駅が多いという特徴からか、駅の電話番号を記載している駅が多くあります。新琴似あいの里教育大間はスペースの都合からか片面のみ。拓北駅の「ご旅行の予約はお電話でどうぞ!!」が異彩を放っています。ところで現在は電話予約、というかそもそもJR券以外の発売を基本やっていないはずです。時代を感じる表現です。

その他

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石狩当別北海道医療大学にはワンマン列車に関する注意書きがあります。

 

考察

はっきりとはわかりませんが、「札幌」「桑園」「八軒」「新川」「新琴似・太平」「百合が原・篠路」「拓北」「教育大・公園」「石狩太美石狩当別・医療大学」と、それぞれの有人駅で別々に作っていそうな気はします。業務委託駅と直営駅の差はちょっとよくわかりません。強いて言えば石狩当別周辺の3駅は駅の電話番号の表記がなく、他の函館線の駅と似た「直営駅」感があります。

 

学園都市線はまだまだ序の口です。これから函館線千歳線という「沼」にはいっていきます。お楽しみに。

3月から変わる駅名標たち 宗谷線その3

すっかりブログの更新頻度が落ちてしまいましたが、書ける時に書いていきます。なお、このシリーズにおいて、いつ更新されたかのタイミングなど、検索に膨大な手間を要する細かい情報を省略する場合があります。ご了承ください。もっと早く記事書いとけって話ですね。ごめんなさい。

 

多寄駅

  • 未更新確認日時:3月5日
  • 更新確認日時:3月11日
  • 枠:そのまま
  • 板:そのまま
  • 隣駅:プレートの上にステッカー
  • ステッカーフォント:新ゴB・Helvetica細字
  • プレートフォント:新ゴBHelvetica

多寄駅には1990年代のホーム移転時に設置された「ロダンEB」の駅名標が、今回も続投です。さてさてそのステッカーですが、「しもしべつ」がちょっとおかしなことになっています。他駅とは異なり新ゴBの太字なんですね。しかも英語は細字。これは、以前設置された士別駅の吊り下げ駅名標と同じ書体です。そこからデザインを流用したと思われます。

廃駅後は、新ゴの太字で「しべつ 」と書かれたプレートが。結果的にはロダンEBと太さが調和しています。

士別駅 1番線 吊り下げ式

  • 未更新確認日時:3月7日
  • 更新確認日時:3月8日日中
  • 枠:そのまま
  • 板:そのまま
  • 隣駅:書き換えた上に紙
  • 紙フォント:MSゴシック・MSゴシック
  • 新隣駅フォント:現時点で不明

3月8日に「きたけんぶち」表記がない姿が確認されています。これは大変貴重で、ちょうど更新作業中だったと思われます。過渡期はやる気がなく、MSゴシックによる紙・となっています。

 

士別駅 2番線 吊り下げ式

  • 未更新確認日時:2月23日
  • 更新確認日時:3月5日
  • 枠:そのまま
  • 板:そのまま
  • 隣駅:プレートの上にステッカー
  • 紙フォント:新ゴB・Helvetica細字
  • 新隣駅フォント:新ゴDBHelvetica

これはもともとの駅名標のフォントがおかしかったのですが、プレートの上のステッカーもそのまま同じフォントで貼られました。隣駅更新後は新ゴDBと、「しべつ」と同じ太さになったようです。

 

士別駅 2番線 植建式

  • 未更新確認日時:2月23日
  • 更新確認日時:3月5日
  • 枠:そのまま
  • 板:そのまま
  • 隣駅:プレートの上にステッカー
  • ステッカーフォント:新ゴB・Helvetica細字
  • 新隣駅フォント:新ゴMHelvetica

この駅名標、吊り下げ式と同じくそもそも元がおかしいのですが、ステッカーもそのおかしいものがそのまま印刷されました。廃駅後は、高校なりました。

 

 ちなみに、廃止後の士別駅では下士別、東六線、北剣淵3駅の接近標が設置されています。下士別、東六線は石井ゴシック?的なレトロなフォント、北剣淵は黄色が濃い新ゴです。

 

剣淵駅 1番線

  • 未更新確認日時:
  • 更新確認日時:3月11日
  • 枠:そのまま
  • 板:そのまま
  • 隣駅:プレートの上にステッカー
  • ステッカーフォント:新ゴDB・華康ゴシック
  • プレートフォント:新ゴDBHelvetica

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剣淵駅 1番線の駅名標(撮影:かみかわさん)

※1番線には駅名標が二枚あり、名寄方のものは新品に交換されているようにも見えます。要現地調査。

 

剣淵駅 2番線

  • 未更新確認日時:
  • 更新確認日時:3月7日
  • 枠:そのまま
  • 板:新品交換
  • 隣駅:ステッカー
  • ステッカーフォント:新ゴDB・華康ゴシック
  • 新隣駅フォント:新ゴDBHelvetica

 

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剣淵駅2番線 新品の駅名標(撮影:かみかわさん)

なんとなんと、こちらは新品に交換されています。どちらも設置時期は変わらないはずなのに、どうしてこう対応が分かれるのか、謎でしかありません。

 

和寒

  • 未更新確認日時:2月28日
  • 更新確認日時:
  • 枠:そのまま
  • 板:そのまま
  • 隣駅:ステッカー
  • ステッカーフォント:不明
  • 新隣駅フォント:新ゴDBHelvetica

 フォントがおかしすぎると物議を醸した「わっさ」の駅名標。今回の更新でさらにフォントが増える結果に。そして英語、なんか細長くないですか・・・? JR北海道で一番の迷駅名標です。

 

和寒駅 屋根下

  • 未更新確認日時:
  • 更新確認日時:3月10日
  • 枠:そのまま
  • 板:そのまま
  • 隣駅:プレートの上にステッカー
  • ステッカーフォント:新ゴB・Helvetica細字?
  • 新隣駅フォント:新ゴDBHelvetica

こちらのステッカーは、おかしな駅名標のフォントをそのままに、サイズを調整したものが貼り付けられたようです。プレートのフォントは、まあMSゴシックなんかよりはいいんですが、これをボールドにすべきなんだよなぁ・・・と。何もかも中途半端です。多寄を太字にしたならこっちも太字にしましょう?

 

蘭留駅

  • 未更新確認日時:
  • 更新確認日時:3月10日
  • 枠:そのまま
  • 板:そのまま
  • 隣駅:ステッカー
  • ステッカーフォント:新ゴDB・Helvetica
  • 新隣駅フォント:新ゴDB・Helvetica

 蘭留駅は旧駅名標が残存しました。(残存!!!!!って感じで嬉しいです)新ゴDBのステッカーというのも、今回の標準的な対応です。が、ちょっとアンパランスになってしまったのが残念ですね。ゴナEなら新ゴDBに、新ゴBなら新ゴBにしてほしかったです。

 

比布駅

  • 未更新確認日時:3月6日
  • 更新確認日時:3月10日
  • 枠:そのまま
  • 板:新品交換
  • 隣駅:ステッカー
  • ステッカーフォント:新ゴDB・Helvetica
  • 新隣駅フォント:新ゴDB・Helvetica

 

比布駅はいわゆる旭川支社タイプに交換されました。文字が細く、緑のラインがしたすぎてバランスが悪く、個人的には気に入りません。デザインとしては隣駅が小さいJR北海道初期デザインを模したのだと思います。ってこれどこかでもう書いたっけ。

 

北永山駅

  • 未更新確認日時:
  • 更新確認日時:3月4日
  • 枠:そのまま
  • 板:新品交換
  • 隣駅:ステッカー
  • ステッカーフォント:新ゴDB・Helvetica
  • 新隣駅フォント:新ゴDB・Helvetica

 

旭川支社デザインが旭川支社デザインに交換されました(お金のムダ) 若干「きたながやま」が上に配置されるなど、レイアウトに差があることがわかります。

さて、宗谷線はここまでです。ま〜あ駅によってバラバラです。そこがまた面白いので今回記事にしてまとめました。このままだとよくわからないので、後日一覧表でも作りましょうか。

JR北海道駅名標をデザインする人には、少なくとも「ミス」はないようにしてほしいと思います。そして、その駅は新品交換する必要があるのか、よく考えてほしいですね。

このあとやる気が起これば、石北線もまとめていきたいと思います。

 

 

 

大通駅のサインが更新されました 5

今回も大通駅の悪いサインを紹介します。ご了承の上お読みください。なお、悪い悪いだけ言っていてもカッコ悪いので、自分なりにどのようなサインがよいか、改善策を考えてみる記事も出したいなと考えています。

 

西側・駅構内

今回は駅構内(改札内)に入ります。今のところ筐体ごと更新されているのは南北線麻生方面の連絡通路、つまり西側のみです。

 

矢印に従わない昇降表示!?

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なんとなんとなんとなんと、この黒サインで必ず採用されてきた「矢印に従って昇降願います」が採用されませんでした。この場所に従来あった「階段左側通行」をそのまま継承、上方向は黄色としていた色使いもありません。個人的にはこちらも東西線の伝統的な表現であり、継承はうれしいですが、なぜ統一しないのか疑問が残ります。

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まったく同じ表現を2つ横に並べているのも感心しません。上下の矢印くらいつけなかったんですかね。

 

サインマニュアルが適当なせいで

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この横に長いサイン、見た目どうなんですかねぇって気もしますが、まあいいとします。で、英語がFのみ大文字となっています。これはほんとまちまちで、これは業者ではなくサインマニュアルに問題がある気がするんですよね。

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札幌市営地下鉄のサインマニュアル。tiket gateとfare adjustment machineがすべて小文字で掲載されている。

このようなガバガバサインマニュアルを制定するから、業者は困ってFもAもMも大文字にしたり、Fだけ大文字にしたりするのです。ちゃんとサインマニュアルにどこを大文字にするのか決めておくべきなのです。

 

「・」は英語ですか?

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大通駅でも特に人通りが多いこのエリア、以前より少し小さめのサインが設置されました。しかし表記内容が・・・南北線 東西線 東豊線と並んでいた方が自然ですし、南北線東豊線は「連絡通路」の表記があったり、大きさに差がついていてもよかったです。さらに、英語表記に「・」がつくカッコ悪いサインが導入されました。英語表記はそもそも「Namboku Line for Makomanai」が自然です。そして「・」はどう考えても日本語。今回のサイン更新は「情報の多言語化」が目的です。このような洗練されていない英語でいいんでしょうか。

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長い看板ですから、麻生方面には「さっぽろ」が欲しいです。いずれにせよ奥にある「南北線」の非電照サインとの整合性も取れていませんし、非電照サインはいらなかったのでは とも思います。サイン計画がうまくいっていないのです。

 

西「出口」

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今回のサイン更新から、降車客用サインの「出口」は「改札口」になりました。しかしこのサインには「出口」が残っています。結果として両者が混在している状況です。さらに「大通西4丁目」とありますが、文字の大きさも表示内容も、何とも中途半端と感じます。改札口は確かに大通西4丁目にありますけど、大通西4丁目そのものへは南北線にある「北改札口」のほうが便利です。

 

To Asabu

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To Asabuと書かれたのはこの1カ所だけで見かけました。うーん担当した人が違うんでしょうかね。

 

宮沢方面

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ここも従来のサインよりやや小さめのサインが、内容そのままに更新されました。中国語に「宮澤」とありますが、「之」が抜けていますね。今回のサイン更新は中国語にもミスが多いです。おそらく韓国語も完ぺきではないのでしょう。

 

 

 細かく見てみると

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「・」だったり「 , 」だったり、中国語にも「・」があったりなかったり。そうそう中国語の「方面」って「方向」とどちらが正しいんですかね? 少なくとも大通駅の周りのサインは全て「方向」でしたよ? と思ったら、サインマニュアルには「方面」ってなってるし。

 

まあ細かいミスは置いておくにしても、「多言語表記の充実」を第一の目的としながらこの有様は本当に残念です。市民の税金がこんなことに使われているのかと、元札幌市民の私は悲しくなります。もちろん市民もこんな細かいところには気づきませんが、明るみになれば怒る人は多いと思います。

札幌市交通局は2022年度までに、全ての駅のサインを四ヶ国語化するようです。二度とこんなことは繰り返して欲しくないなと思います。

 

大通駅のサインが更新されました 4

おことわり

今回の大通駅のサイン更新は良いものと悪いものがあり、今回は悪いところばかり紹介します。あらかじめご了承の上お読みください。よいサインもちゃんとありますので、次回の記事をお待ちください。

 

頭の悪い西側吊り下げサイン更新

 2021年1月ごろ、大通駅西改札口付近のコンコースにて、吊り下げサインの更新が行われました。このエリアのサインは全て筐体ごと更新されることになりました。大通駅の未リニューアル部分に黒色の筐体が本格的に導入されるのは、これが初めてです。

しかしこの新しいサイン、従来のサインにある内容を何も考えることなくそのまま新しいものに更新する、非常に頭の悪いサイン更新となりました。もうきっぱり断言します。

今回撮影した写真は、2021年1月、または3月に撮影したものです。

 

表示内容が変わった!?

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2021年1月4日撮影。頭の悪いことに、従来の「東西線のりば」がそのまま更新されました。従来のサインは東豊線開業前に設置されたもので、これを機に「 ↑ 東豊線」を追加するべきでしたし、「 ↑ 南北線」があってもよかったのです。また、「のりば」の表記も不要です。なぜ表記内容を変えなかったのか・・・と残念に思っていました。ところが。

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2021年3月撮影。なんと!?「東豊線」が追加されている!? 表示面を交換したのでしょうか。しかし奥のサインは「東西線のりば」のまま。なぜここだけ変えたのでしょう。そして南北線は?

 

謎のカギはここに

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2021年1月4日撮影・1番出口付近のサイン。このエリアの中では更新が遅めで、新型壁面サインとの共演が撮影できました。

 

(写真後日掲載)

1月19日のサイン。現在写真が用意できませんが、「↑東西線 ↑東豊線」と表記されていました。さて、ここで謎が解明されました。

 

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3月に撮影したもの。「東西線のりば」に変更されています。 

つまり、先ほどのものと掲出位置を間違い、表示板を相互に交換したということですね。いずれにせよ、洗練されていない表記であることに変わりはないのですが・・・

 

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先ほどの写真の奥に見えていた「 ↑ 東西線のりば」の裏側。これも従来の「出 口 2」と大書きされたサインの内容をそのまま新しくしたため、「大通西5丁目」の地名表記がありません。左側半分がもったいないサインです。地名を入れてもよかったのでは。

 

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こちらは以前から「新大通ビル」の表記があったんですね。そのため今回も「新大通ビル」の表記がつけられました。札幌市営地下鉄的には、今回「Shin-Odori Bldg」と英語が付いただけでとても優秀なことです。が、そんなの当たり前であってほしいんですけどね。

 

頭の悪いサインばかり

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2021年1月4日撮影。

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2021年3月22日撮影。エレベーターのドア付近から。

エレベーター専用改札口です。従来通り「エレベーター」の看板が設置されました。が、改札口横に「地上に出ることはできません」という注意書きがあるなら「エレベーター(ホームへ)」または「改札口」としたほうがよかったはずです。さらにこの看板は、裏側にも「エレベーター」と表記されています。そもそも人が見やすいように設置されていない看板ですが、「出口」と書いたほうがよかったでしょう。

 

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2021年1月4日撮影。きっぷを購入した人が改札口へ向かうような場所に設置されています。これはトイレに行く人は助かる表示ですが、改札口がすぐに見えてくるわけでもない場所であり、「 ↑ N07 T09 H08 のりば」「 ↑ 南北線 東西線 東豊線」のように乗車系の案内を書いたほうがよかったのではと思います。遠くの化粧室を案内するサインは基本的に壁面に書くくらいでよいです。吊り下げるに越したことはありませんが、限られたスペースに何を書くかを考えると、のりば案内が優先です。

 

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西改札口自動改札機上のサイン。2021年1月19日時点では未更新、3月22日時点で更新されていました。これまでと異なり「のりば」が省略されました。これまで「南北線さっぽろ駅 北改札口 南北線のりば」「真駒内駅 のりば 北改札口」とごちゃごちゃしていた分はすっきりしました。ただし「出口 西改札口」は引き続き並んでいます。現在の札幌市営地下鉄のサインマニュアルでは、「のりば」や「出口」は「改札口」の先にあるものという扱いで、「改札口=のりば」「改札口=出口」ではないことに注意が必要なのです。今回は片方しか改善されませんでした。個人的には、降車客への案内は「西改札口」は「西出口」でもいいように思うんですけどね。

しかし、なぜか駅ナンバリング東西線のものしかありません。

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この改札口は南北線麻生方面の利用客も入場するよう案内されています。駅ナンバリング南北線のものを追加するなどしておくべきでした。また、東豊線利用者は別の改札口が便利であることを簡潔に案内することも必要でした。

ところで「大通駅」の中国語が・・・「 大 通 方 面 」

韓国語も「大通方面」と書いてあるようです。

 

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西改札口に垂直に設置されたサイン。なぜか広いスペースがある「東西線」が長体で細長くなっています。また、「さっぽろ・麻生方面」の表記をしてほしかったですね。英語表記に「・」を使っているのも恥ずかしいです。たぶん。さらに、なぜこうガラスの真ん前に設置したのか、ガラス間の柱に文字が被らないようデザインできなかったのか。

 

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これまた問題のあるサインです。「東西線」の他に「南北線麻生方面」の表記も必要です。また、「エレベーター」とありますが、この先にはホーム行きエレベーターしかなく、地上行きエレベーターはありません。単に「エレベーター」だけではその情報は読み取れないため、表現を変える必要がありました。東西線へのエレベーターだと察してほしかったのかもしれませんが、これでは伝わりません。すべては「以前のサインをそのまま更新した」のが原因ですが、この機会に改めるべきだったんですよね。

 

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裏側です。まあ概ねいいのですが、南北線には「真駒内方面」があってもよかったかなと思います。間違いではないんですけど。結果として数十年前に設置された、奥にある「南北線真駒内方面」の表示が必要なままですし、両者の表示が食い違ったままでもあります。

 

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これも従来のサインがそのまま、これは多言語化もなく更新されました。位置も内容も「公式野良サイン」感が否めません。なぜここに化粧室とエレベーターの案内が必要なのか、検討はあったでしょうか。エレベーターは一つ前のサインと同じ問題を抱えています。

 

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出ました「のりば」サイン。営団地下鉄がサインマニュアルを制定した際、なるべく簡潔にするために「のりば」「のりかえ」といった表記を省略しました。ここにあった以前のサインはその制定前に設置されたサインのため、「南北線のりば」「東西線のりば」と書かれていました。ちなみに東豊線が開業した際もこの場所では更新が行われませんでした。それが今回、まさかのそのまま更新となったわけです。せめて「東豊線」くらい追加してくれ。もう本当に情けないです。

 

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先ほどのエレベーター改札口は「エレベーター」でしたが、ここは「改 札 口」となっています。いろいろな案内が書かれるこのご時世、「改 札 口」とかなり単純な表示ですが、このエレベーターは主に「南北線真駒内方面・東西線」に行くためのものだという表示を付けたほうがよかったですね。

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裏面です。「出口」ではなく「改札口」ではないんでしょうかね。表面は「すべての路線に乗れる」という案内なのに、裏面の駅ナンバリング東西線しかないのもよくわかりません。そして中国語の「大通方面」 英語は何か直したような跡があります。For Odori Station にでもしたのでしょうか。韓国語は合ってるんでしょうかね。→合ってないようです。

 

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ここにあるエレベーターは「南北線真駒内方面・東西線ホーム行きエレベーター」です。それ以外の利用者は別のエレベーターを使ったほうが良いですし、地上にはいかないのです。なぜその案内をすべて省略したのでしょうか。こうだから「駅の案内はよく分からない」となるんですよ。あと、ガラスの真ん前に設置するのはどうにかならなかったのでしょうか。

 

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さっきの案内とは違って「東豊線」が入っています。これも、東豊線開業時に片方だけ交換した従来のサインを、今回そのまま引き継いだからです。担当者は何を思って南北線「のりば」と打ち込んだのでしょう。何か考えなかったのでしょうか。

 

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十字のサイン。かっこいいですね。かっこいいですが、それは見た目だけで、東豊線の開業などによって追加された情報をうまく整理できていません。定期券うりばをその位置に書くのはちょっと違うでしょう。

 

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またもや「のりば」付きの案内です。外国人は「南北線」「南北線」「南北線」とどこも同じように書いてあると、日本語だけを見ても分かりやすく、形として認識して何とかたどれます。しかし、「南北線」「南北線のりば」「南北線麻生方面」「南北線さっぽろ・麻生方面」という「文字の形」はどれも違うことを案内しているのでは?と感じないでしょうか。できるだけ同じ表記に統一したほうが良いと思うのです。

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旧サインでも特徴的な表示をしていたこれ、今回はこうなりました。「うりば」がなんとなく字間が開いているのが気になります。また、「Season Tickets」という過去の表記を掘り返す、というかそのまま更新しており、これは定期券うりばを Commuter Pass Sales Office と定めているサインマニュアルに反するものです。実際外国人には伝わるんでしょうかね。

 

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きっぷうりばサイン。今回紹介するサインで唯一といっていい、ツッコミどころのないサインです。大変よくできました!!!!!

 

その場所にどんな案内が必要か、整理と検討を

大通駅は複雑な駅です。今回取り上げたエリアでも、南北線麻生方面の利用客をどの改札から入場してもらうか、の一つをとっても、経路に悩むわけです。だからこそサインを更新する前に、それぞれの場所にどのような案内が必要か、矢印をどちら向きに設置するべきか、よく検討するべきでした。今回のサイン更新は、その作業が全く行われないまま更新されてしまいました。

今回の更新は老朽化で物理的な限界がきたからではありません。外国人を含めたすべての人に、より分かりやすい案内にするためです。だったはずです。そんな中での今回の更新方法にはとてもがっかりしています。

さて、そんな中でも各路線ホーム部分のサインは別の会社・担当者により、様々な改善が行われました。次回はそのエリアを見ていこう、と思ったのですが、頭の悪いサインの紹介が終わらなかったので、次々回とします。もうほんと、こんな批判ばかりの内容、自分でもあまり書きたくないんですよ? 札幌市営地下鉄、というかこれを担当した業者はちゃんとしたサインを作ってください。

大通駅のサインが更新されました 3

サイン更新が進む大通駅

久しぶりに大通駅の話題を。現在改札外コンコースに旧サインがまとまって残る唯一の駅となっている大通駅では、2021年1月時点で壁面サインの更新が完了し、一部では吊り下げサインの更新も始まっています。今回はそのうち、まだ紹介していない連絡通路、東豊線エリアの壁面サインと、東西線西側の吊り下げサインについて取り上げようと思います。この記事で紹介する写真は、全て2020年3月下旬に撮影したものです。

 

連絡通路の新しいサイン

ほぼ一年越しの紹介です。南北線で「後部中央の連絡通路」(ホーム中央?どっちでしょう)と紹介されるエリアを紹介します。南北線から東豊線に乗り換えるような視点でお伝えしていこうと思います。 

 

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南北線麻生方面側連絡通路にある階段のサイン。以前は「西出口 西出口」と楷書体で表記され、古臭い大通駅でも特に古臭いエリアとなっていました。今回は「西改札口」と表記された多言語のものに更新。野良サインの公式化とも言えます。以前も書きましたが、なぜ一般的な「出口」ではなく「改札口」と表記したのかは謎です。自動改札機を通る「改札口」と地上へ出る「出口」を区別したかったのでしょうか。

 

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東西線ホームへの階段付近に設置されたサイン。東西線開業の頃に設置されたと思われる旧サインの様式を受け継いでいます。この機会に東豊線と同じデザインに統一すれば良いと思うのですが、行われませんでした。結果として、同じようなことを案内するサインにも、デザインが引き続き2種類存在しています。

 

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南北線真駒内方面→東西線への階段付近に設置されたエレベーター案内。今回の更新でも結局矢印による詳細案内と文章案内、ただの矢印だけの案内が混在しています。特に矢印だけのサインはエレベーター番号の記載もなく、「公式野良サイン」ともいえるものです。もっとわかりやすい方法はなかったのでしょうか・・・

 

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南北線真駒内方面→東西線への階段付近に設置されたのりかえ案内。新たに「200m」という距離表示が追加されました。全ての表示にきっちり追加されたわけではないのが残念ですが、良い配慮です。奥には旧デザインを元にしたUターンサインがあります。

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このサインは以前典型的な野良サインでしたが、今回「公式化」が行われました。野良サインはもともとのサインでは不十分な時に設置されるサインですので、乗客が真に求めている表示と言えます。野良サイン自体が悪いわけではないんですね。一定の時間が経過したらこのように「公式化」することが大切なのです。

 

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ただこのように、野良サインを何も考えずに公式化するのは良くありません。なぜ「東豊線」だけ書かれて南北線東西線がないのか。なぜ「化粧室」が書かれてその他の出口・駅事務室などの案内はないのか。「東豊線」と「化粧室」が微妙に離れている必要はあったのか。こういうことをよく検討しないと、ただのデザインの良い「公式野良サイン」になります。

 

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エレベーターの案内は以前より分かりやすくなりました。左側の「化粧室」は、野良サインを公式化したものです。

 

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東豊線方面への階段。かつては丸ゴシックによる野良サインと公式サインの中間のような看板がありましたが、公式と同じデザインになりました。上に「のりば」などの表示をつけてデザインを統一しても良かったと思います。

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東豊線のりばへの階段付近に設置されている路線図。いわゆる「営団型」で、東豊線開業の頃全国各地へマニュアルが無償配布された、営団地下鉄のサインシステムにかなり似ています。本家の営団なき今、その雰囲気を感じ取れる貴重なサインでしたが、今回更新されました。ゴシック4550がなくなってしまった悲しさ、デザインが継承された嬉しさ、両方あります。ちなみに2021年1月現在も旧型サインが1ヶ所残っており、これから末長く残るのかどうか注目されました。が、2021年3月時点で新型に置き換わっていました。残念・・・

 

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大都会の秘境、大通駅東豊線北改札口付近にあるエレベーターサイン。さっぽろ・栄町方面にエレベーター番号がないのはなぜ・・・ すぐ近くにあるからいいでしょうともなりますが、なぜ統一しないんでしょうか。

 

ホーム案内板 

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今回のサイン更新の最大の目玉はこの「ホーム案内板」です。これは2020年3月下旬の設置直後で、まだ完成していない時のもの。今後数年かけて全駅に設置していくとのことです。

個人的に気になるのは、上部の「駅名標」部分。駅ナンバリングや漢字部分を中央に持って来るべきだったのではと思います。また、(おおどおり)はとてもカッコ悪い。駅名標はその駅のシンボルなのだから、業務的に書き記すのではなく、洗練されたデザインであってほしいです。

 

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東豊線ホームののりかえサイン。南北線東西線のイラストが逆になっていることで有名(?)なサインもありましたが、交換されました。南北線付近の連絡通路にある距離表示があっても良かったかもしれません。

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東豊線付近に設置された壁面の新サインは、旧サインの上から貼られたものもあります。

 

壁面のサインはいったんここまで。次回からは吊り下げサインを取り上げていきます。

 

3月から変わる駅名標たち 宗谷線その2

3月のダイヤ改正で変化した駅名標をまとめています。目次・初めての方はこちらから。

(番外)音威子府駅

  • 未更新確認日時:3月20日
  • 更新確認日時:5月18日
  • 枠:更新
  • 板:更新
  • 駅名標フォント:新ゴDB・Helvetica

番外編。音威子府駅では2・3番線に残っていた色あせた標準デザインの駅名標が更新されました。3月時点で駅名標が傾いており、気のようなもので支えられている姿が確認できます。雪か何かでたわんでしまったのでしょうか。新駅名標は下沼・豊富と同じ雰囲気がします。

 

天塩川温泉駅

  • 未更新確認日時:2月28日
  • 更新確認日時:3月7日
  • 枠:そのまま
  • 板:そのまま
  • 隣駅:プレートの上にステッカー
  • ステッカーフォント:新ゴDB・Helvetica
  • プレートフォント:現時点で不明

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更新された天塩川温泉駅の駅名標(撮影:かみかわさん)

ここもプレートの上にステッカーが貼られ、旧駅名標が残ることになりました。特記事項はありません。

 

恩根内駅

  • 更新確認日時:3月6日
  • 枠:そのまま
  • 板:そのまま
  • 隣駅:プレートの上にステッカー
  • ステッカーフォント:新ゴDB・Helvetica
  • プレートフォント:不明

 

恩根内もしばらく残存。両方の駅が更新されます。更新日が3月6日で確定です。天塩川温泉なども同じタイミングで更新された可能性が高いです。

 

初野駅

  • 去年の暮れ〜今年はじめに更新したと情報あり
  • 更新確認日時:2月10日
  • 枠:更新
  • 板:更新
  • 隣駅:「おんねない」の上にステッカー?紙?
  • ステッカーフォント:新ゴDB・Helvetica

宗谷線の廃駅に伴う駅名標更新はここがトップバッターでした。1ヶ月も前から交換されるのは異例のことです。枠ごと更新された数少ない駅でもあります。 いたずらで「おんねない」が見えてしまったことがありました。その後、同じフォントで多少荒いテープ貼りで復元されました。

 

美深駅 駅舎側ホーム

  • 未更新確認日時:2月23日
  • 枠:そのまま
  • 板:そのまま
  • 隣駅:プレートの上にステッカー
  • ステッカーフォント:新ゴDB・華康ゴシック
  • プレートフォント:新ゴDB・Helvetica

 

美深駅 反対側ホーム

  • 枠:そのまま
  • 板:そのまま
  • 隣駅:プレートの上にステッカー
  • ステッカーフォント:新ゴDB・華康ゴシック
  • プレートフォント:新ゴDB・Helvetica

南美深駅廃止に伴う駅名標更新は他駅と比べて遅めで、3月9日現在も更新の情報が来ていません。ステッカーの発注間違ったりしたんでしょうかね?? なお、3月22日現在も更新後の駅名標の写真が確認できません。5月になってやっと確認できました。

 

智北駅

  • 未更新確認日時:3月7日
  • 更新確認日時:3月11日
  • 枠:そのまま
  • 板:更新
  • 隣駅:ステッカー
  • 駅名標フォント:新ゴDB・Helvetica
  • ステッカーフォント:美深と同じ新ゴDB・華康ゴシック
  • 新隣駅フォント:新ゴDB・華康ゴシック
  • 備考:数字フォントが美深と同じくおかしい

他駅より更新が遅かった智北駅。新品に交換されました。みなみびふかのステッカーは、美深駅駅名標と全く同じフォント・レイアウトのものが貼り付けられました。

廃駅後の「びふか」の表示、まさかの英語フォントが華康ゴシックのままです。初野は問題なかったのに、一体どうなっているんだ・・・

 

智恵文駅

  • 更新確認日時:3月5日
  • 枠:そのまま
  • 板:そのまま
  • 隣駅:プレートの上にステッカー
  • ステッカーフォント:新ゴDB・Helvetica
  • プレートフォント:不明

 智恵文も旧駅名標が残存。旧駅名標が残るとわかった駅では一番早かった気がします。

 

日進駅

  • 未更新確認日時:3月1日
  • 更新確認日時:3月5日
  • 枠:そのまま
  • 板:更新
  • 隣駅:ステッカー
  • 駅名標フォント:新ゴDB・Helvetica
  • ステッカーフォント:新ゴDB・Helvetica

 新品に更新されました。なぜ「ほくせい 」の5文字分のシールなのかは、ちょっと謎です。

つづく。

3月から変わる駅名標たち 宗谷線その1

2021年3月で変わる駅名標の特集です。目次・初めての方はこちら

 

交換?残存? 宗谷線駅名標更新

今回の宗谷線は、駅名標を交換するのか残存するのか、基準がよくわからないですね。雄信内のような秘境駅でも、豊富のような主要駅でも、交換される駅とされない駅が混在。駅が自治体管理になるか、そうでないのかの差もよく見えてきません。一体どういうことなんでしょう。

なお、宗谷線駅名標更新をわかりやすくまとめた表を、後日この場所に掲載する予定です。少々お待ちください。

 

プレートの上にステッカー??

今回宗谷線の多くの駅で、プレートの上にさらにステッカーが貼られるという(たぶん)前代未聞の更新方法がとられました。駅の廃止前に表記変更をすることが珍しく、またそうしたことで起きたことです。

既存の駅名標の上に、灰色の大きなプレート。ねじ止めされているようにも見えます。その上に小さなステッカー。一部の駅では簡単に剥がしやすいようになのか、角がはがれかけています。

駅名標に2枚もプレートやステッカーがつけられるのはとても珍しく、当初はかなり驚きました。

 

さて、それでは宗谷線を北から順に見ていきましょう。一部の写真をフォロワーの方からいただきました。ありがとうございます。

兜沼駅

  • 未更新確認日時:3月1日
  • 更新確認日時:3月7日
  • 枠:そのまま
  • 板:そのまま
  • 隣駅:巨大プレートの上に「とくみつ」ステッカー
  • ステッカーフォント:新ゴDB・Helvetica
  • プレートフォント:現時点で不明

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更新された兜沼駅の駅名標(撮影:かみかわさん)

3月7日時点で更新されました。兜沼駅の駅名標はもともと芦川駅廃止により「とくみつ」のステッカーが貼られていました。今回はそれより大きなプレートが貼られ、とくみつのステッカーが貼られました。もともとのステッカーを剥がしたかは不明ですが、雄信内駅の事例を見るに剥がした可能性もあります。いずれにせよ、これだけ大きなプレートはここだけです。駅舎側ホームも生き残っているようです。

 

豊富駅 1番線建植式

  • 未更新確認日時:(2020年11月22日)
  • 更新確認日時:3月7日
  • 枠:そのまま
  • 板:そのまま
  • 隣駅:プレートの上に「とくみつ」ステッカー
  • ステッカーフォント:新ゴM・Helvetica
  • プレートフォント:現時点で不明

フォロワーの方より情報をいただきました。「かぶとぬま」と書いてあるだろうプレートがネジ留めされ、その上に「とくみつ」のステッカーが貼られています。主要駅なのに既存の古い看板が残りました。

 

豊富駅 1番線吊り下げ式

  • 未更新確認日時:3月1日
  • 更新確認日時:3月6日
  • 枠:そのまま
  • 板:そのまま
  • 隣駅:「かぶとぬま」の上に「とくみつ」の紙
  • 紙フォント:游ゴシックR・游ゴシックR
  • 新隣駅フォント:新ゴDB?・?

 これまた今回多数派の更新方法です。吊り下げ式駅名標は板を変えず、「とくみつ」の文字を消去し「かぶとぬま」と書き直し、その上に「とくみつ」の紙のようなものを貼っています。雑コラ感満載。絶対パワーポイントで作りましたね。

 

豊富駅 2番線建植式

  • 未更新確認日時:3月1日
  • 更新確認日時:3月5日
  • 枠:そのまま
  • 板:更新
  • 隣駅:「かぶとぬま」の上に「 とくみつ」ステッカー
  • ステッカーフォント:新ゴDB・Helvetica
  • その他のフォント:新ゴDB・Helvetica
  • 備考:誤字あり。英語がHelveticaで「B」華康ゴシック体で「ifuka」

問題のBifuka駅名標です。美深も豊富も旭川支社が作ったと思っているんですが、まず、「とよとみ」の文字が中央に寄っていることから、「 い か う し 」などと書かれた石北線とは別のタイプであることが分かります。英語表記が「Bifuka」ということは、美深駅のデザインを流用して持ってきたということなのでしょう。ただし、その割には両者で英語フォントが異なります。

美深の英語フォントは2012年ごろ旭川支社で流行った「華康ゴシック」、今回の豊富のフォントは標準的な「Helvetica」。なんとも不思議。そもそも「華康ゴシック」だった英語フォントが北剣淵や瑞穂などで「Helvetica」に一旦直ったのに、なぜ美深で再度「華康ゴシック」に戻ったのか、でまた豊富で「Helvetica」に直ります??っていうのも謎。

結論として、なぜ豊富の駅名標が、美深のデータの流用なのかが理解できません。両者の特徴が一致しないんですよね。

ちなみにこの駅名標、一般的な駅名標と比べて縦横比が異なり、少し縦の長さが短いと思われます。駅名標の印象の差というのはこのような些細なことも関係してきます。

 

(番外編)下沼駅

  • 未更新確認日時:3月16日
  • 更新確認日時:3月26日
  • 枠:更新
  • 板:更新
  • フォント:新ゴDB・Helvetica
  • 備考:位置変更

下沼駅では隣駅の廃止がないにもかかわらず、この時期に駅名標が更新されました。豊富駅と同一のタイプです。また、駅名標の位置がより駅中央寄りに変更されています。下沼駅の駅名標は「あしかわ」の跡が残っていたり、枠があしかわと同じものであったりと貴重なものでしたが、今回なくなってしまいました。数年前から傾いた状態が続いており老朽化が著しく、幌延町管理となる前に交換したものと思われます。

 

幌延駅 1番線旭川

  • 未更新確認日時:不明
  • 更新確認日時:3月11日
  • 枠:そのまま
  • 板:そのまま
  • 隣駅:プレートの上にステッカー
  • ステッカーフォント:イワタUDゴシック・?
  • プレートフォント:現時点で不明

今回一番美しい訂正かもしれません。元のフォントそのままに訂正が行われました。

 

幌延駅 1番線稚内

  • 未更新確認日時:2月21日?
  • 更新確認日時:3月6日
  • 板:そのまま
  • 隣駅:「みなみほろのべ」プレートの上に「かみほろのべ」のステッカー
  • ステッカーフォント:イワタUDゴシック・謎書体
  • プレートフォント:現時点で不明

新ゴBの標準デザイン駅名標が、なぜかイワタUDゴシックで更新されました。1番線旭川側にある駅名標は「イワタUDゴシック」ですが、文字の大きさを踏まえると、そこに貼るためのものでもないようです。なぜ新ゴにしなかった。

英語もどこかで見たことがある謎書体です・・・わかる方教えてください。

 

幌延駅 2番線稚内

  • 未更新確認日時:
  • 更新確認日時:3月5日
  • 枠:そのまま
  • 板:そのまま
  • 隣駅:プレートの上に「かみほろのべ」ステッカー
  • ステッカーフォント:新ゴDB・Helvetica
  • プレートフォント:新ゴDB・Helvetica

2番線の上屋撤去に伴い設置された、もともとちょっと違うフォントが使われているこの駅名標、こちらは新ゴでの更新。1番線稚内側と貼る場所間違えたのでは・・・なんて感じたり。ただし時の太さではこの方が違和感が少ないです。

 

幌延駅 2番線旭川

  • 未更新確認日時:
  • 更新確認日時:
  • 枠:そのまま
  • 板:そのまま
  • 隣駅:プレートの上にステッカー?
  • ステッカーフォント:新ゴDB・Helvetica
  • プレートフォント:新ゴDB・Helvetica
  • 「しもぬま」もプレート

こちらは「しもぬま」もプレートになりました。わざわざ稚内側の駅名標と違うものを発注したということです。要因としては、駅名標の日焼けが進んでおり、隣駅どおしの違和感を少なくする目的があったものと思われます。十分違和感ありますけど。当たり前ですが、「しもぬま」の下に「あしかわ」の文字はありません。

 

南幌延駅

  • 未更新確認日時:2月28日?
  • 更新確認日時:3月6日
  • 枠:そのまま
  • 板:そのまま
  • 隣駅:プレートの上に「やすうし かみほろのべ」のステッカー
  • ステッカーフォント:新ゴDB・Helvetica
  • プレートフォント:現時点で不明

 南幌延駅は旧タイプがしばらく残存します! 両隣が廃止される場合、2駅で1つのプレートとなっていることも今回の特徴です。

 

雄信内駅 駅舎側ホーム

  • 未更新確認日時:2月6日
  • 更新確認日時:3月5日?
  • 枠:そのまま
  • 板:そのまま
  • 隣駅:プレートの上に「やすうし」ステッカー
  • ステッカーフォント:新ゴDB・Helvetica
  • プレートフォント:新ゴDB・Helvetica
  • 備考:「ぬかなん」ステッカーも含めて更新文字小さめ

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更新された雄信内駅の駅名標(撮影:かみかわさん)

駅舎側は旧デザインが残りました。なんと旧「ぬかなん」ステッカーが剥がされ、両側用のプレートが貼られています。しかも、文字が旭川支社タイプ用の小ささです。これは純粋なミスでしょうか、それとも発注した側は気にしていないのか・・・ 2番線のデータをそのまま流用した可能性もありそうです。豊富ではそんなことないんですけどね!

ともかく、これはこれでここにしかない駅名標です。

 

雄信内駅 反対側ホーム

  • 未更新確認日時:2月28日
  • 更新確認日時:3月5日
  • 枠:そのまま
  • 板:更新
  • 隣駅:「みなみほろのべ」(長体)の上に「 やすうし 」のステッカー
  • ステッカーフォント:新ゴDB・Helvetica
  • プレートフォント:不明

いや〜更新されてしまいました。一方枠はそれなりに古いものが引き続き使用されるようです。駅名標のレイアウトはそれほど特徴的なことはありません。それにしても基準がよくわからないですね。

 

次回に続きます。こちら。次回は名寄までまとめることを目標にします。