もみじの研究ノート

駅名標の奥深い世界へようこそ。

JR北海道の駅名標 1-2 標準デザイン 分岐駅の隣駅表記

今回取り上げるのは、標準デザインの「分岐駅」の隣駅表記についてです。本当はこの記事は書かない予定だったのですが、写真を眺めているうちに細かな違いに気づいてしまったので、取り上げざるを得ない・・・というわけです。

 

道内の分岐駅 

道内にはいくつもの分岐駅があります。とはいえ、国鉄時代から比べるとかなり減ってしまったでしょうか。代表的な駅は桑園、白石、旭川五稜郭・・・などでしょうか。その他にも南千歳駅は3つの路線が分岐しますし、遠軽などのスイッチバックの駅もあります。

 

ただし、今回取り上げる「標準デザイン」の駅名標が設置されている駅はというと、多くはありません。桑園、白石など路線ごとにホームが分かれている駅もありますし、五稜郭など現在は別の会社になってしまった駅、旭川岩見沢など建植式駅名標が設置されていない駅、さらには苫小牧や長万部などのように、分岐する路線の隣駅表記が省略されている駅というのもあります。

 

というわけで、道内の分岐駅で現在、この駅名標が設置されている駅は

・・・くらいとなるでしょうか。おそらく抜けがあります。お気付きの方はぜひお知らせください。

過去には

にもありました。

 ※ 新夕張はステッカーが貼られた状態で現存していますが、一応過去の駅として扱います。ほぼ同じデザインが大沼にもありますが、大沼を含めて良いのかは保留中です。

 

ここでいくつか、駅名標の写真を見てみましょう。

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根室本線 新得駅(2014年3月)

根室本線新得駅です。石勝線が分岐しています。もっとも、現在は落合方面の線路は寸断され、運行されていませんが・・・ちなみに上の駅名標の「枠」は、国鉄時代からのものです。

駅名標としては、「おちあい」「トマム」の文字間に隙間がありますね。また、枠は古いものを再利用し、表示部のみ取り替えています。

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室蘭本線 東室蘭駅(2015年8月)

室蘭本線東室蘭駅。こちらも「わにし」の文字間に隙間を持たせ、バランスよく配置されています。 

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室蘭本線・石勝線 追分駅(2013年5月)

室蘭本線・石勝線の追分駅。隣の駅が4つ表示される賑やかな駅名標です。ちなみに現在、この駅名標は上屋の下の位置に設置されています。ホームの短縮により、駅名標を移設したと思われます。また、東追分駅は廃止となり「かわばた」のシールが貼られています。

 

・・・とここで。追分駅の駅名標をよく見ると、「みなみちとせ」の文字が、4文字分に圧縮されたものとなっているのです。・・・あれあれあれあれ????

 

私は気づいてしまいました。駅によって、隣駅の表示のされ方が異なるのではないかということに。

 

分岐駅の隣駅表記一覧

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道内の分岐駅の隣駅表記 一覧表



ということで、このタイプが設置されている道内の分岐駅の隣駅表記の方法を、表にまとめてみました。フォントは異なるものの、それぞれの駅の表記を再現してみました。また、近年隣駅が廃止された駅では、シール貼り付け前の駅を取り上げています。

基本的には「5文字」分の幅をとっている駅が多いですね。東釧路駅・遠軽駅などは「4文字・両端揃え」という分類をしましたが、見方によっては「5文字・中央揃え」であり、3文字の駅名は均等割り付けをしているという見方もできます。その部分の解釈は皆さんにお任せします。しかしいずれにしても、例えば新得駅遠軽駅では明らかに割り付け方が異なるなど、駅によって差があります。

 

どこも同じかと思われた隣駅の表記ですが、実は細かな違いがありました。今回はこれ以上深くは掘り下げませんが、この違いが、駅名標が設置された時期の違いと関わってくることもあります。それともただ、駅名の文字数によって柔軟に表記を変えただけなのかもしれません。どちらなのでしょうかね・・・